JEF TALK!ジェフトーク!

#64

「継続と進化の先に。」2022シーズン展望

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#64 継続と進化の先に。

沖縄キャンプで直面した不安

いよいよ幕を開ける2022シーズン。
悲願達成に向けて、ジェフが進むべき道とは――。
オフィシャルライターの細江克弥氏が
尹 晶煥体制3年目の新生ジェフを展望する。
インタビュー・文=細江克弥

開幕まで、あと少し――。

この時期にしか味わえない“ソワソワ”をいつもより強く感じる気がするのは、きっと、いつもより大きな期待感のせいに違いない。

ちばぎんカップには大きな意味があった。多くの関係者の協力を得て実現した雪中開催。ヒュンメルの新ユニフォーム。“負けられない相手”との真剣勝負。1点も奪えないまま喫した黒星だったが、試合後の記者会見に臨んだ尹 晶煥監督の声はむしろ充実感に溢れていた。

「昨シーズンの姿を見ることができた」

「結果は残念だったが、ポジティブな要素がいくつもあった」

「修正するところは修正して、攻守とも万全の準備で開幕を迎えたい」

瞬発的な感情を表に出さないポーカーフェイスに見えて、実は、表情や声のトーンの微妙な変化にはっきりと内側に秘めた喜怒哀楽が表れる人だ。結果に対してどこまでも強いこだわりを持つ“超勝ち気”な指揮官でもあるから、手応えを感じた90分の直後なら表情は晴れるし、それがなければ口は重い。

そんな監督の声が、敗戦直後にもかかわらずわずかに弾んでいた。確かな安堵感があった。しかし裏を返せば、この試合を迎えるにあたって抱えていた不安は、決して小さくなかったということだ。

沖縄キャンプ最終日の2月4日。1-3で敗れたザスパクサツ群馬との練習試合の直後に、オンラインによる囲み取材の場が設けられた。

新井章太に次いで画面の向こうに現れたのは、昨シーズン14得点を記録してブレイクした見木友哉だ。



「練習試合の内容を考えると、手応えより反省点の多いキャンプだったと言える気がします。昨シーズンのメンバーが多いとはいえ“そのまま”ではないということと、新加入選手がいて、さらに新型コロナウイルスの陽性者が出てしまったこともあって本来とは違うポジションでプレーした選手もいたので」

最後に登場した尹監督の言葉も、まったく弾まなかった。

「去年やってきたことが……うーん、そうですね……。みんな、考えは昨シーズンと同じものを持っているんですけれど、何人かが抜けて、そこがまだうまくハマっていないという感じです。(練習試合では)課題がたくさん見えて良かったと思います」

新背番号10は「1本で裏を取られるシーンのラインコントロール」と「前から行く時と行かない時の使い分け」を、3年目の指揮官は「後ろのリスク管理」を課題に挙げ、昨シーズンと同じ守備を構築する難しさを口にした。もちろん両者とも前向きな言葉で囲み取材を締めくくるのだが、おそらく2人とも、同じような感覚で「このままじゃヤバい」と考えているのだろうと察することができた。